【銀シャリ】漫才のストロイングスタイル

おはざっす。あずまおうです。

「お笑いの基本」 第2回目の記事は、銀シャリについてです。
銀シャリと言えば、ボケの鰻(うなぎ)が包茎手術を行ったということが注目されがちですが、
M-1グランプリの2016も優勝しており、超実力派のお笑い芸人です。
横山やすし・西川きよしの影響を受け、青いスーツを着ているのが特徴です。

得意としているネタのスタイルは、王道漫才で、
ボケの鰻が細かくボケ、ツッコミの橋本が、高めの声で喩えツッコミをするパターンが多いです。
ネタはツッコミの橋本が考えており、緻密なネタ作りがされています。
ボケは、言い間違い、イントネーションを外す、などのオーソドックスなものが多いですが、
それを一つ一つ丁寧にツッコミ、さらに例えるというのが銀シャリの得意スタイルになっています。

それでは基本データを見ていきましょう。

・銀シャリ
└2005年結成

・よしもとクリエイティブ・エージェンシー
└ジャルジャル、プラスマイナス

・鰻 和弘(うなぎ かずひろ)・ボケ
└包茎手術済み

・橋本 直(はしもと なお)・ツッコミ
└ケチ

・賞レース
└2007年 第28回ABCお笑い新人グランプリ 新人賞
  2010年 第40回NHK上方お笑い漫才コンテスト 優勝
  2010年 M-1グランプリ 5位
  2012年 キングオブコント 7位
  2015年 M-1グランプリ 2位

今回は、王道漫才を得意としている彼らの、漫才「THE MANZAI2016 決勝」のネタを解説していきます。
緻密な漫才の中に、お笑いの基本がつまっており、
とても参考になります。

【序盤】

開始10秒でいきなりの「うんちくん」
この言い間違いのボケはナイツに類似しているが、「うんちくん」に対して10秒間の畳み掛けるツッコミがえげつない。

「何そのゆるキャラ!」
「うんちくんのゆるキャラ、それただの下痢やから」

ツッコミの中でも特に巧さが際立った一撃。
ゆるいボケでもここまで持っていけると、後半が楽になっていく。

00:24〜00:44
この20秒間で橋本のお手本、この漫才の例題を示すことになる。
いわゆるトリビア、雑学を披露する。
注目したいのは、ボケの鰻は雑学を全然しらないのに知ったかぶりをするというキャラ設定。
つまり序盤では、知ったかぶりをしてボケるんですよ、というキャラを観客にわからせるための時間に使っている。

【中盤】

00:45〜03:25
ここからはボケとツッコミ双方で雑学を披露していくことなる。
ボケがツッコミの雑学をパクるようにボケていく。
ここで注目したいのは、漫才でよく使われる、ボケ・ツッコミがハモりボケ。
「ここのメロンは安心ですの、あんしんですの、、、」

「アンデス!!」

これはお笑いの基本でよく使われるが、漫才の中でも多くても2回くらいが限度。
そして銀シャリの強いところは、その後に畳み掛けるようにツッコミ。

「そこ気持ちいところだからやめろ!」
「体操で言うところの着地やからやめろ!」

くりぃむしちゅー上田、トータルテンボス藤田がよく使う喩えツッコミ。
マネしたいところではあるが、非常に難しい。滑舌よく、わかりやすいワードチョイス、また声のボリューム
この観点で自信がなければあまり手を出さないようがいい気がする。

また序盤からの伏線も基本なので使っていきたい。
今回は、ボケの鰻の雑学の最後に

「語源ってそうゆうもんやから!」

という台詞で締めくくっているが、その度に

「なんかセコイな、それ!」

とツッコむ。初めはこの程度であったが、最終的に

「語源ってそうゆうもんやから!」

「それすごいな、お前。その一本の命綱すごいなお前!」

普通にツッコんだら恐らくスベりそうなもんだが、
声質、声のボリューム、間、完璧。
恐らく、ツッコミの橋本がツッコミとして力が認められているため、
少なくともここまでのツッコミがビシビシ決まっているため爆笑に繋がったと思われる。
いきなりこのツッコミを入れても恐らく緊迫して終わることであろう。

【終盤】

03:26〜ラスト

ブロッコリーの語源の話。
ボケの鰻の今までの雑学は、名前からボケている状態だったが今回は違う。
本当にブロッコリーの語源が聞けそうと言う感じ。。

「ばり、ばり、ぼり、ぶろり、ぶろこりー、ブロッコリー」

終盤は駆け抜けるスタイル。
ボケ、ツッコミともにスピード感をあげている。
この件の上沼恵美子さんの顔にも注目してほしい。
「はやくして。」みたいな顔をしている。

最後は、ボケ・ツッコミの双方のハモり
「語源てそうゆうもんやから!!」
で落とす。完璧な仕上がりとなっている。

【まとめ】


・序盤・中盤を厚めに置いて、終盤を駆け抜けるスタイル。
・シンプルなボケが多いが、鰻の演技や表情はとても上手。
・ツッコミは言わずもがなうまいが、声質、ボリューム、間、例えツッコミ、漫才以外でも十分力を発揮しそう。
・ネタの構成が基本に忠実。
 └ツッコミが初めにお手本を見せて、ボケがまねをする。を繰り返す。
  しっかりと伏線を張って、回収する。
  雑学の言い合いというシンプルな題材。

難しいボケや内容は入れてないものの、
ボケの表情や間、ツッコミの表情や間がちょうど良い。
相当な稽古を積まれたことと思います。

とは言え、やはりツッコミの力が物をいう内容であることには間違いありません。